2004年12月14日
無知こそ禁煙の障壁
日本医師会が発表した男性医師の喫煙率が、4年前より5ポイント以上下がり、21.7%になったらしい。あくまでもアンケートに回答した医師だけの割合なので実際には、若干高いと思われている。
この記事の注目は、診療科別の喫煙率だ。タバコの煙害を身近に感じる事の出来る呼吸器科14.9%、循環器科15.5%が特に低く、耳鼻咽喉(いんこう)科は4年前の33.3%から18.5%に大きく低下した。逆に喫煙率が高かったのは産婦人科26.3%、泌尿器科26.2%など医師自身が喫煙による健康被害の怖さを感じている実態を反映しているのだ。
喫煙による怖さを知りつつも止められない愚かな医者は、この際どうでもいいとして、これほどハッキリと喫煙被害の情報格差が喫煙率を左右することが現れた結果は、多いに価値がある。これこそが喫煙率を下げるヒントなのだ。
インターネットが普及する前は、情報といえばテレビやラジオ、新聞に雑誌といったメディアだった。しかし、これらのメディアに共通するのは、日本たばこ産業が大口のスポンサーだという紛れもない事実だ。無論これらが、タバコによる健康被害を喧伝するはずもなく、無知な一般大衆は、嗜好品だと思い込み自分好みの銘柄を吸っていたのだ。
記事の中には、欧米の医師が喫煙率5%前後だということが触れられていないが、社会的にタバコが害であると認知されれば、医者という立場で胸を張って堂々と吸う事に抵抗があるのも頷ける。広く日本の一般社会にもリアルなタバコの健康被害が認知されれば、喫煙者に対して理解を示す者は減り、哀れみを感じるのではないだろうか。
だが問題は、これらのタバコによる恐怖を一般的にどう周知させるかなのだ。タバコを我慢してストレスを感じるくらいなら、思いきって吸った方がマシだという声を良く聞くが、日本のメディアでは、その思考の間違いを指摘するジャーナリズム精神は皆無のようだから当てに出来ない。
この記事には、喫煙率を下げるヒントはあったが、そんな状況でも多くの医師が喫煙を続けているという負の遺産が際立った格好にみえる。それでも止められないのは、やはりまだ喫煙に対して社会性が保たれていると筆者はみている。これは一朝一夕に解決しないが、地道な努力は無駄にはならないと信じている。
こんな駄文でも多くの人の目に触れる事で、タバコに対して僅かな疑いでも抱いてくれる事を願って止まないのだ。
参考記事:ヤフー!ニュース男性医師の喫煙率は22% 呼吸器、循環器科で低くより
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